信念という美しいもの
NHKの逆転人生という番組をみて、ビックリしました。
その日の内容は、出産時の医療事故で我が子を亡くされたご夫婦の話で
一度目の裁判では完全敗訴だったものの、
二度目の控訴審で勝訴となったのです。
今から20年も前のことですが、
当時は、患者本人にもレセプトなどが見せてもらえず
自分の体なのにその情報すら開示がなかったそうです。
(今は、原告のご夫婦の活動により開示されるようになっています)
逆転勝訴となった大きな要因は、
別の病院の医師が当時のカルテを読み解き、病院側の矛盾をついたことです。
その別の病院の医師というのは、東京にあるK病院のM医師でした。
別の病院の医師が矛盾がないかを調べるなんて
一歩間違えると、医療の世界から追い出されるということも覚悟したそうです。
なんと、そのM医師こそ、私も20代の頃に10年近くお世話になった方なのです。
名前を聞いて、アレっと思っていたら、ご本人の取材映像が流れて
まぎれもなく「M医師だ!」とビックリしたのです。
私自身、大きな病気を見つけてもらったり、
手術だけは親が心配しているので実家近くの病院でとお願いしても
快く受け入れてくださったりと
いつも丁寧に診てくださる先生でした。
そのM医師が、医療として正しくあらねばならないという信念のもとに
遠く離れた大阪の病院を相手に医療事故に立ち向かっていたとは!
テレビで見たM医師は、私が知っている優しい先生のままで
なんだか心が温かくなりました。
色々な事件が起こる今の日本で、
信念を曲げずに医療に突き進む方がいるということが
本当に未来の希望へとつながる気がします。